四六判上製
328頁
2500円
ISBN978-4-7877-1116-8
自立社会への道
収奪の五〇〇年を超えて

筧 次郎/著

【目次】

はじめに 歴史への関心

序章 百姓暮らしで学んだこと
不人気な正義/前近代の豊かさ

第一章 近代とは何か
歴史の素描/近代の三区分――「直接的な収奪の時代」「強制的な収奪の時代」「構
造的な収奪の時代」/工業社会の豊かさについて原理的に考える
   
第二章 直接的な収奪の時代
侵略者たち/裏切りの文明――アメリカ合衆国/アフリカの破壊

第三章 強制的な収奪の時代
産業革命はいかにして起こったか/工業機械は富と労働を収奪する武器である/天国の金蔵――インド/ナイフでケーキを切るように――アフリカ/西へ、西へ――フィリピン/世界侵略の完成

第四章 構造的な収奪の時代
ラテンアメリカの「独立」/アフリカはなぜ飢えるのか/工業国の意のままに――フィリピン

第五章 日本の近代
武力征服はかなわねば――ポルトガル、スペインとの出会い/侵略者になるか植民地になるか――帝国主義列強との出会い/「大東亜戦争」とは何か/誇れない繁栄

第六章 産業的征服と道徳的征服――三冊の本から
『私の名はリゴベルタ・メンチュウ』/『逝きし世の面影』/『ラダック 懐かしい未来』

終章 近代の超克
収奪経済の弊害/収奪経済から自立経済へ

補論 なぜ原発をやめられないのか
背負いきれない重荷/収奪経済が原発を必要とする/原発と宇宙開発の裏にあるもの/知識の闇


〈近代の超克〉に向けて。
「構造的な収奪の時代」にあっては、経済成長を続けるために無用な産業を創り出し、どこまでも収奪を続けなければならない。
工業社会の豊かさに疑問をもち、自給自足の暮らしを求めて百姓となった哲学者が、収奪された人々の視点から500年の近代史を問い直し、自立社会への転換を説く。

【著者紹介】

筧次郎(かけい・じろう)
1947年生まれ。百姓、哲学者。
1983年から筑波山麓で百姓暮らしを実践している。
著書に『百姓暮らしの思想』(新泉社)、『百姓入門』(邯鄲アートサービス、新装版:新泉社)、『ことばの無明』『百姓の思想』『ことばのニルヴァーナ』(以上、邯鄲アートサービス)、『オーガニック自給菜園12ヵ月』(共著、山と溪谷社)、『反科学宣言』(私家版)がある。