ユートピアの崩壊 ナウル共和国

ユートピアの崩壊 ナウル共和国

世界一裕福な島国が最貧国に転落するまで

  • リュック・フォリエ/著
  • 林 昌宏/訳
  • 四六判上製
  • 216頁
  • 1800円+税
  • ISBN 978-4-7877-1017-8
  • 2011発行
  • [ 在庫あり ]
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書評・紹介

  • 「週刊エコノミスト」2011年2月22日
  • 「北海道新聞」2011年5月1日
  • 「信濃毎日新聞」2011年3月6日、ほか「共同通信」配信

紹介文

これはナウルだけの問題なのか――。破綻した島国から現代社会への警鐘。
豊富なリン鉱石資源の輸出により実現した、労働の義務から解放された税金なし・社会保障完備の〈地上の楽園〉は、なぜ短期間で破綻してしまったのか?
豊かだった国が危機意識を欠如したまま財政破綻に陥る時――。太平洋に浮かぶ世界一小さな島国を襲った悲劇の物語は、国家債務危機にいかに対処すべきかを迫られている私たちに、多くの教訓を残している。

目次

プロローグ 廃墟と化した島国
1 リン鉱石の発見
2 日本軍の占領と独立
3 島の黄金時代
4 放漫経営のツケ
5 犯罪支援国家
6 難民収容島
7 国家の破綻
8 援助パートナーの思惑
9 肥満と糖尿病
10 リン鉱石頼みの国家再建
エピローグ ナウルの教訓

原著者インタビュー

著者紹介

リュック・フォリエ(Luc Folliet)

1979年、フランス生まれ。フリーの映像ジャーナリスト。グルノーブル政治学院卒業。

林 昌宏(ハヤシ・マサヒロ)

1965年、愛知県生まれ。翻訳家。立命館大学経済学部経済学科卒業。訳書:『アンデルセン、福祉を語る』(イエスタ・エスピン=アンデルセン、NTT出版)、『21世紀の歴史』(ジャック・アタリ、作品社)、『アタリ文明論講義』(ちくま学芸文庫)、『迷走する資本主義』(ダニエル・コーエン、新泉社)、『経済と人類の1万年史から、21世紀世界を考える』(ダニエル・コーエン、作品社)、『ユートピアの崩壊 ナウル共和国』(リュック・フォリエ、新泉社)、『繁栄の呪縛を超えて』(ジャン=ポール・フィトゥシ他、新泉社)、『父の逸脱――ピアノレッスンという拷問』(セリーヌ・ラファエル、新泉社)、『憎むのでもなく、許すのでもなく』(ボリス・シリュルニク、吉田書店)、『心のレジリエンス』(同前)など多数。

関連書籍

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